レイ レディース列伝!(爆)


ある夏の深夜、十数台のバイクが海岸に並んでいた。

チーム名 エスペランサ。25名余りのそれほど大きなチームではない。しかし、
やる事が半端でない為、他のチームからかなり恐れられていた。

総長、レイ 16歳 年少歴2回、檻別歴5回という伝説的な少女。

特攻隊長、アスカ ラングレー  16歳  檻別歴2回という少し名の知れた少女。

その外、ヒカリ、カヲル、マヤ、ミサト、諸々、


    ◇  ◇  ◇


深夜2時、レイが皆を集合させる。

「てめえら!気合入れろ!オマワリ来てもビビンじゃねえぞ!殺人上等で行くよ・・・。」
「了解しました!」

皆が一斉に返事をする。(笑)

十数台のバイクが一斉に爆音を響かせる。特攻服に身を包むレイ、勿論、バイク
はブルーメタリック。手曲げショートの直官、シボハンというとても女の子のバ
イクとは思えない程の渋さである。

そして、アスカ自慢のバイク、紅色のカラー、オニハン、紫灯を輝かせ腹下直官
という感じだ。

そして25名の乙女達が一斉に国道を走る。ヒカリは日本刀を路面にこすり付け火
花を散らせて遊んでいる。中央分離帯の樹を次々に切り倒す。ミサトは木刀を肩
に乗せ薄笑いを浮かべながら踊っている。10分位走っているとやはりオマワリさ
ん達が現れた。サイレンを鳴らし結構なスピードで追いかけてきた。レイが叫ぶ!

「アスカ、ケツモチお願い!」
「解ったわ!」

アスカはかなりのバイクの乗り手だった。後ろにヒカリを乗せ蛇行しながらオマ
ワリを挑発している。パトカーが横に来た瞬間、ヒカリがタイヤめがけ日本刀を
振りかざす。パン!という音と同時にパトカーは停止した。どうやら応援を呼ん
だらしい。

その頃レイは信号止めを行っていた。この時間帯になるとヤバゾウの車が多く走
っている。レイは交差点の真ん中で直進してくる車を次々に停めていた。予想通
り突っ込んでくる車があった。レイは笑みを浮かべあの瞳で突っ込んで来る車を
見つめていた。車はレイの迫力に負けたのか急ブレーキをかけ、停まった。

車から降りて来たのは何とシンジであった(爆)シンジが尋ねる。

「君の名前は?」
「あなたに教える必要は無いわ・・・死にたくなかったらここから早く去る事ね・・。」

「わ、解った・・。」

シンジはレイを見つめながら、その場を去った。

『似ている、何者なんだ?悲しく、しかしどこか暖かく、懐かしい感じの不思議
な子だ。』

そんな事を思いながら帰路を急いだ。

そして今度は本物のヤバゾウが突っ込んできた。レイは直感でその車めがけ特攻
していった。車を間一髪のところでかわし、レイは速攻でUターンをし、その車
を潰しにかかった。胸元から警棒を取り出し運転席側の窓ガラスを割り、運転し
ている奴めがけ蹴りを入れた。

流石にビビッったヤバゾウは速攻で逃げる。レイはそいつに

「根性入れてかかって来な!」

とタンカをきり、潰しを止めた。

その頃本隊には応援を聞きつけたパトカーが3台来ていた。アスカ達だけでは手に
おえず、ミサト達もケツモチに回った。カヲルが運転し、ミサトはすかさずパト
カーのフロントガラスを割り視界を遮る。ヒカリもタイヤを狙いパトカーを壊し
ていく、オマワリさん達は思った。

『これが女の子か?ケタが違いすぎる!』

驚いた事にヒカリ、ミサトはパトカーに搭載されているカメラをちゃんと破壊し
ていた。マルソウはエスペランサをどうパクるか検討を始めていた。レイはよう
やく皆と合流し今夜の集会が終わろうとしていた。

「みんな怪我してない?」

レイが優しい言葉で聞いた。

「大丈夫よ」

みんなが応えた。

「そう良かったわね・・・」(爆)


    ◇  ◇  ◇


それから数日集会はやらなかった。レイはオマワリが薄々気付いてきた事を察
知していた。

レイはガソリンスタンドでアルバイトをしていた。勿論接客はしていなかった。
洗車や事務的な仕事を任されていた。お客からも洗車の腕が良いと評判だった。
何時ものようにオイル交換をしていると、見覚えのある車がやって来た。そう
シンジの車である。レイはシンジの車を横目で見ながら淡々とオイル交換をし
ていると、シンジがレイに気づき近づいて来た、

「や、やあ」

と声をかけるとレイは聞えないフリをして作業をしている。

「僕の事覚えていない?」

とまた聞くとレイは口を開いた。

「何?」

するとシンジは、

「君なんで暴走族なんかしてるの?」

と聞くとレイは

「絆だから」

と応えた(笑)。

『絆・・・(?)』

シンジは悩んだ(笑)

「洗車とオイル交換を頼みたいんだけど良い?」

レイは無言で頷いた。

「頼むね」

とシンジは声をかけスタンドの休憩室に入っていった。

初めにオイル交換をし洗車も終えようと車内を掃除していると、一枚の写真が
落ちていた。ふと目をやりレイは驚いた。写真に写っていた子はレイそっくり
だった。シンジと肩を並べて楽しそうに笑っている姿だった。

『誰?この子』

レイは急に頭を抱えもがき始めた。異変に気づいた同僚達はレイに駆け寄った。

「レイちゃん!レイちゃん!」

同僚が何度叫んでもレイは起きない。救急車、と叫び、その声にシンジも気づ
き外に出て来た。

数分後、救急車が到着しレイは担ぎ込まれた。シンジも一緒に乗り込んだ。ス
タンドの店員が尋ねる。

「あなたは?」

するとレイの手の指に挟まれた写真を見せる。

「知り合いなんです」

と応え店員を納得させた。店員は

「レイちゃん!」

と声を何度もかけたが応答は無い。

『そうかこの子はレイという名前か・・・』

シンジはレイの顔を心配そうに見つめていた。

病院に着き、検査を受けたが原因が解らない、先生が言うには一時的な精神不
安が原因じゃないかと言っていた。どうやらレイには親も親類も居ないらしい。

『この子はどうやって生きてきたんだ?』

シンジはその事がとても気になった。2時間程経った時、レイが気づき目を開け
る。知らない天井・・・(笑)

「レイっていう名前なんだ、気分どう?僕はシンジ、突然だけどこれも何かの縁、
宜しく・・。」

レイは黙って天井を見ている。

「レイちゃん」

と声をかけるとレイは起き上がりシンジを睨む。

「あなた何なの?こんなとこまでつけて来て・・・。」
「ちょっと気になったんだ。君があの写真を持っていたから。」

レイはシンジに尋ねる。

「あの写真に写ってる子誰?」
「・・あれは・・昔の友達、君と同じで暴走族をやってて、それで前に君がや
ってた、信号止めとかいう行為で引かれて死んじゃったんだ・・・。まったく
馬鹿な奴だよ、あいつは・・。」

「名前はなんていうの?」
「ユイっていうんだ。」

レイの顔が青褪める。

「やっぱりいたんだ、私の姉さんが・・・。」
「え!?」

シンジは聞き直した。

「レイちゃんのお姉さん!?」
「そう、わたしの唯一血のつながった人、死んじゃったんだ、姉さん・・・。」

「レイちゃん・・明日、気分が良かったら、お墓参りに行かない?」

レイが応える。

「そうね・・・。」

そしてシンジは病棟を出た。

「元気になってね」

と声をかけ、


    ◇  ◇  ◇


翌日、シンジは病院に行きレイを訪れた。しかし病棟にレイの姿はなかった。
シンジは看護婦に聞き歩いた。すると屋上に居ると聞き、早歩きで屋上に向か
った。案の定、レイは屋上からの景色を眺めていた。海がすぐ近くにあり、海
水浴客でにぎわっている海岸を見ているようだった。

「レイちゃん、気分どう?」
「大分良い」

とレイが応える。シンジも屋上からの景色を眺めた、何故か昔の事が淡々と蘇
ってくる。物思いにふけている最中、シンジのお腹がなった。グーと、レイは
思わず吹き出した。そこでしんじが赤い顔をしながら

「ご飯でも食べに行かない?」

と囁く

「そうね・・(クスッ)」

レイはシンジの少し後ろを歩き病院のレストランへ向かった。レイはにんにく
ラーメン、チャーシュウ抜きのラーメンを注文し、(笑)シンジはナポリタン
を頼んだ。そこでの会話はとても、想像の出来ない会話であった。レイがどの
ようにして一人で生きてきたか、女一人で食べてきた惨さというものをシンジ
は、聞く事になった。レイは過去の事を涙を流しながら語る。シンジは突然、
レイに近づき抱きしめた。レイは人の温もりというものに初めて触れたらしく
シンジにしがみつき、泣き崩れた。

「辛かったね、でも、もう心配は要らないよ。僕で良ければ、一緒にいてあげ
るから、もう泣かないで!」

レイは泣き止みシンジを見つめ一言、

「ありがとう」

と言った。

「でも、レイちゃんって走っている時と、全然雰囲気が違うね、あの時僕は何
かに引き付けられてしまったんだ。気づくと、ユイそっくりの子がいるじゃな
い!驚いて、あの時は言葉も余り浮かばなかったし、レイちゃんの殺気に押さ
れて引くより他になかったんだ。でも偶然あのスタンドに行ったらレイちゃん
がいて恐かったけど、何か不思議な力でレイちゃんに声をかける事が出来たん
だ。これが運命って奴かなぁ」

とシンジは苦笑いをしてレイの顔を見た。レイは少し笑いながら聞いていた。

「あなたは何処のチームなの?」
「僕は素人だよ、ユイとは、幼なじみで、あいつが中学に入ってから悪くなり
はじめたもんで心配で色々とお節介を焼いていたんだ。ユイは凄く嫌がってい
たけど、あいつの良さは僕が一番知っていたから、不良のユイでも全然恐くな
かったんだ。で、僕達はそれぞれ違う高校に入り、ユイが16歳の時にあの事故
で死んじゃったんだ。ユイは本当は優しい女の子だけど、不良という立場上、
いつも鬼の心を持っていたんだ。」

「姉さんも一人だったの?」
「いや、フユツキという名字で養子になっていたんだ。」

「そう・・・、私、12歳から以前の記憶が無いの、気づいたら檻別に入ってて、
その中でアスカと知り合って、今の生活が始まったの。」

「そうだんったんだ・・、(レイの頭は嫌な記憶を消したのだろう。)」
「今の生活は嫌では無いわ、仲間も沢山出来たし、昔より幾分丸くなったし。」

シンジは思った。

『これで?・・・。』

「じゃあ、そろそろ行こうか?」
「うん・・・。」

二人は車に乗り込み、墓地へと向かった。途中で高速に入りPAエリアで休憩を
取り、夕方近くに墓地へ着いた。なんとそこにはレイコがいた。(笑)

「シ、シンジ」
「レイコ・・・」

レイがレイコを睨んでいる。

「久しぶりだね、元気だった?」

と二人は会話をしていた。

「あ、この子レイっていうんだ、なんとユイの妹さん」
「え!、どうりで似てると思った。そうだったの・・」

レイコはレイに挨拶をする。

「私、ユイの友達だったレイコ、宜しくね。」

レイはレイコを無視してお墓を洗い始めた。レイコとシンジはその様子を黙っ
て見ていた、レイは一生懸命お墓を洗っていた。二人は思った。この子は本当
は優しい子なんだと。そして3人で夕食を食べて、レイコと別れた、レイは最
後に

「レイコさんありがとう」

と口を開いた。レイコは少し驚き、

「レイちゃん、いつでも遊びに来てね」

と声をかけ別れた。二人はレイコを見送り、帰路を走らせた。車の中でシンジ
が聞いた。

「君は何処で暮らしているの?」

レイは応えた、

「スタンドの二階、マネージャーはとてもいい人であっさりOKしてくれて、そ
こで住ませてもらっているの。勿論無料では無いけど・・」
「レイちゃん、僕の家で一緒に暮らさない?」

「あ?」

とレイは声を出した。

「なんであなたはそんな事をするの、私は暴走族の頭よ、問題が起きたらあな
たにも迷惑がかかるのよ」

シンジが応える。

「僕はレイちゃんを守らなければならない義務があるんだ。ユイの妹と知って
黙って見ている事は出来ないんだよ、ガソリンスタンドのマネージャーよりも、
僕の方が理解してあげる事も出来ると思うし、マネージャーの家族にも迷惑が
かかる、だから、君の姉さんを知っている僕の方が、良いと思ったんだけど・・・」

レイは黙りしばらく考え、

「そうするわ」

と、口を開いた。

「そうか良かった」
「でも後悔しても知らないわよ」

とレイは真剣な眼差しで呟いた。シンジもその言葉で覚悟を決めた。早速二人
はスタンドへ行き引越しの準備を始めた。マネージャーに色々と事情を話し納
得してもらった。マネージャーは最後にシンジに話しかけた。

「君はまだ若い、色々と悩む事があると思う。そんな時は私の所へ相談に来て
くれ、こんなおやじだけど相談とか協力は出来ると思うから。」

シンジはその言葉を胸に刻み、お礼をした、

「レイがお世話になりました」

と、するとマネージャーが、

「ガキのくせにナマ言ってんじゃねえよ」

と笑いながら答えた。(臭すぎる!笑)


    ◇  ◇  ◇


レイと共同生活をするようになって、半月程経ったある日、家にはレイの友達
5人が遊びに来ていた。何やら相談をしているようだった。シンジはレイの部
屋にお菓子とジュースを持っていき友達に挨拶をした。見るからにヤンキーネ
ーチャンだった。でもシンジは思った、見かけが普通でもやる事が悪魔の子よ
りこの子達の方がずっと正直だと。

部屋を出て茶の間で新聞を読むシンジ、部屋からは女の子達の笑い声が聞える。
キャハハと可愛い笑い声でとても暴走族の女の子とは思えない。レイの友達だ
からみんな根はいい子なんだろうとシンジは信じていた。

遅い出勤の時間が近づきシンジはレイの部屋へ行き、出かけるからと声をかけ
た、ついでに友達に、

「レイの事宜しくね」

と挨拶をすると、レイは顔を赤くし、

「な、何を言うのよ」

と言った。(笑)

その晩、久しぶりに集会をする事になった。何時ものように海岸に集合する
25名の乙女達、レイが皆に気合を入れる。そして深夜2時、伝説の暴走が始
まった。何時ものルートを走っていると、オマワリが現れない事を不信に思っ
たレイはアスカにルートを変えるように指示をした。

そこまでは良かったのだが、今度は他のチームとかち合う事になってしまった。
相手チーム、シルバーエンジェルは50名程の大部隊、車も一緒に走っていた。
しかしエスペランサはそこらへんのチームの間では恐れられていた為、半分く
らいの人数は道を開けた、しかしシルバーエンジェルに入りたての新米達はそ
の事を余り知らない。

とたんに戦場となり、瞬く間に、路上は血で染まっていった。レイが3人ほど
壊した時、相手チームの車がアスカを引きにかかった。アスカは路上に叩きつ
けられ、車のトランクにほうり込まれ拉致されてしまったのある。レイ達も車
にかすられうずくまっていた。相手のチームはその場を去り、姿を消した。レ
イは肋骨を2本折りながらもその車を追った、エスペランサ全員、入院という
惨事となってしまった。

レイはその車に追いつき横につけたとたんに、幅寄せをされ歩道に投げ飛ばさ
れた、運良く地面が土だった為、かすり傷程度でその場は済んだ。

「アスカ!」

と何度か叫び、気を失った。気が付くと、また病院のベットで寝ていた。シン
ジが心配そうに見つめていた。

「レイちゃん、気分どう?」

レイは首を振り、

「心配しないで」

と呟く。

「シンジ君、私、ジュース飲みたい」

と頼む、シンジは売店へジュースを買いに出ていった。素早く、レイは病棟か
ら家へと向かった。

シンジが病棟に戻るとレイがいないのでまた屋上にでも行っているのだろうと、
思い込んでいた。しかし、いくら待ってもレイは帰って来ない、心配したシン
ジは屋上へ向かった。レイの姿は何処にも無い、シンジは病院中を探し歩く、
その頃レイは、自分の部屋からある物を取り出した。何とダイナマイトであっ
た。

3本をズボンにはさみ、短刀を胸元に入れる。皆のバイクは警察に没収されて
いたが、レイのバイクは抗争の現場から離れていたのと歩道の隅に隠れるよう
に倒れていたのでそのままだった。レイはバイクを見つけ、エンジンをかけよ
うとしたがなかなか、かからない、

『お願いかかって!』

と心で叫びセルボタンを押す。ボワン、ボワンとエンジンが息を吹き返そうと
した瞬間、ババババババ、と勢いよくエンジンがかかる。後輪ブレーキはイカ
レ、ハンドルも曲がっていたが、レイはバイクに飛び乗りシルバーエンジェル
の溜まり場へ向かった、周囲の人達は、爆音に驚きレイを注目した。

シンジはレイが何かヤバイ事になっていると気づきレイを探し始めた。レイは
敵の溜まり場である、港の古びた倉庫へ向かった。

レイが倉庫に付くと、アスカは意識を取り戻した、

敵は一斉に戦闘態勢に入る。レイが一人倉庫へ向かう、倉庫の扉は固く閉じて
いた。レイは持ってきたダイナマイトに火を付け扉を破壊した、扉の端で待ち
伏せしていた敵は一瞬に吹っ飛ぶ・・、その光景をみた敵のメンバー達大部分
がその場から逃げていき、残ったのはほんの数名であった。

レイは2本目のダイナマイトをアスカを引いた車に投げ込んだ、車は大破し敵
は逃げる為の道具を失った。明らかに敵は動揺していた。こんなヤツに喧嘩を
売ってしまったと誰もが後悔していた。レイは口を開いた。

「アスカを放して!、それとも一緒にあの世へ行きたい?」

と・・・、敵はアスカを潔く放した。アスカとレイは抱き合って泣いた。レイ
は最後のダイナマイトを敵めがけ放り投げた、敵は速攻でその場から逃げてい
った。そして爆発音をバックにしながら、レイ達は倉庫を出た。

バイクのエンジンがなかなか、かからず諦めようとした時、ようやくシンジが
現れた。シンジはGSのマネージャーに話をしてここの場所を教えてもらいよう
やく捜し当てた。もの凄い顔をしてレイ達に近寄り

「良かった!」

と涙を流しながら喜んでいた。レイはその表情を見てケラケラと笑っている。
シンジは流石に怒り、レイにビンタをする。レイは黙ってしまった。こんなに
シンジが怒った事は無かったからだ、

「僕がどれほど心配したかわかる?」

シンジは泣きながらレイに言った。レイは

「御免なさい」

と泣いてしまった。シンジはレイとアスカを抱き寄せ

「無事で良かった」

と、呟き、車に乗り込んだ。救急車を呼びこの場を離れた。敵に死者は出なか
った。重傷でも指の骨を折った程度だった。アスカは

「流石レイね、あれだけ派手にブッパナシテ死者0だもん」

と言うと、

「私、人の死を見るの嫌いだから・・・。」

そしてこの日を境にレイ達のチームは解散した。

それからレイは一人年少に入り1年が過ぎた。レイはあの事件を一人で背負っ
たのだ。仲間の皆は月に一度は面会に訪れていた。シンジはというと週に一回
は訪れていた。そして出所の日が訪れシンジはレイを迎えた。

「お帰り・・。」
「ただいま・・・」

と、それだけの会話だったが2人にはそれ以上の言葉は要らなかった。

シンジはホテルの宴会場に前々から予約してレイの新たなる人生の出発を仲間
全員で祝った。レイも仲間全員も既に更正し、社会に出て一人前の大人となっ
ていた。


    ◇  ◇  ◇


それから、十年程経ち、レイとシンジは結婚をし、2人の子供が生まれ、男の
子、女の子を授かった。男の子には、ゲンドウと名前を付け、女の子にはリツ
コと名を付けた。(爆)

いつまでも幸せな人生を送ったとさ・・・。

おしまい

著者様「オチがミエミエで御免なさい。」 HIROKI「そんなことないよ。なんだか、ドキドキしながら、読んじゃった(笑) だって、なんだか、レイって、切なくて終るの似合いそうじゃない?(^^; だから、ダイナマイトなんて、持たれると・・・つい・・『わたしが死ん でも、かわりはいるもの』とか(汗)」 著者様「こんなレイは誰も想像しないと思ったので書かせて頂きました。」 HIROKI「うん、それは、そうかも(笑) でも、とっても良かったよ。 可愛いレイを本当に、ありがとう。ホント、可愛いと思うもの(^-^)」 それでは、 もし、あなたが、この話を気にいってくれて、 そして、もしかして、著者様が、また投稿して下さるとして、 また、どこかで、お会いしましょう

INDEXへ戻る
御意見、御感想はこちら

注:改行位置および、鈎括弧等、一部、ページ作者が手を加えました。