第拾話
「!・・そんな・・・一緒に居たいって言うのは嘘だったのね・・・・(泣)」
「あ、いや・・・そうじゃなくて、そんなにくっ付かれると練習が出来ないと言うか・・・」
「・・・・碇君は私の事が嫌いなのね・・・・・(泣)」
「あ、いや・・だからそうじゃなくって・・・(汗)」
シンジとレイは練習の時は何時もあんな感じだったりする。
「・・・じゃあ、約束して・・・・・(うるうる)」
「(うっ!!)・・・何かな?」
「・・・わたしと片時も離れないって事・・・・・(お願い目線)」
「うん、綾波がそう言うなら・・・・・・・・ハッ!!・・・・・・だめだよそんな事無理だよ!!(お風呂とか寝るときも一緒にしなきゃならないじゃないか・・・まぁ、練習も出来なくなるし)」
「・・そんな・・・・やっぱり碇君は私を嫌いなのね・・・・・(泣)」
堂々巡りである。
「ふふふ・・・シンジ君にレイ君、そんなに公式的にイチャイチャされたら、僕が新しい眼鏡を買うためのネタが無くなってしまうじゃないか」
カヲルのやつぁ、マナにお灸を据えられたはずなのに、まだやる気だったのか!?
「何か新しい眼鏡を買うための儲け話は無いものかな」
だから何で何時も眼鏡なのかな?
「ふふふ、イイ話ありますよ、渚のカヲちゃん」
イーグル登場。
「乗った!!(即答)」
「まだ何も説明もしてませんよ(汗)」
流石のイーグルも少しびびる。
「お金はリリンの生み出した文化の極みだよ、手段は選ばないさ」
「まあいいです。とにかく説明いたします」
「お願いするよ」
カヲルの目は真剣そのもの。
「まず、話の大前提として、私、千代田のイグちゃんは、綾波のレイちゃんが大好きなのであります」
「いいねぇいいねぇ、儲け話のにおいがプンプンするよ」
「あのー、一々怪しい香りを出すのはやめてもらえます?(汗)」
「ふふふ・・・わかった、気を付けるよ」
イーグルはここで咳ばらいをする。
「そこで!碇のシンちゃんが邪魔になる訳です」
カヲルがお馴染みの悪魔の微笑みをする。
「成る程、シンジ君とレイ君の仲を引き裂けばいい訳だね(ニヤリ)」
「そういう事です(にやり)」
さて、どうなる事やら。
「・・碇君・・・一生離れてあげない・・・・」
「あ、綾波・・・嬉しいけど、困るよ(泣)」
「やあやあ、シンジ君にレイ君」
カヲル登場。
「あー、カヲル君。どうしたの?」
『・・渚カヲル・・・・邪魔・・・(怒)』
「いやねぇ、シンジ君、ちょっと来てもらえるかな?」
「だめ(即答)」
「あ、いや、僕はシンジ君に聞いているのだけどねぇ」
「嫌なものはイヤ(キッパリ)」
「綾波ぃ〜(泣)」
『レイ君は流石に手ごわいねぇ。でも、僕にかかればこの程度、何でも無いさ(ニヤリ)』
カヲルがまた悪魔の微笑み。
「閃光弾じゃぁ!!!」
ぴかああああ!!!
「うわあああ!!!?」
カヲルはシンジを連行した。
「・・碇君・・・・何処・・・?・・・(号泣)」
そこへ、イーグル登場。
「やあ、綾波のレイちゃん、どうしたのですか?」
イーグルはここで口説くらしい。
「・・・碇君・・・碇君・・・・何処?・・・(泣)」
レイはシンジを探してrun away。
「こんなカワイイ子を置いて何処かへ行くとは碇のシンちゃんは、この上ない不届き者と見ました!綾波のレイちゃん、そんな奴ほっといて僕とお茶でも・・・・・・・・・・・・って、綾波のレイちゃんは何処?」
天然ボケがまた一人増えたようだ。
「カヲル君やめてよ!どうしてだよ!?」
一方、碇シンジは牢獄の中に居た。
「ふふ・・・シンジ君、未来を与えられた生命体は、この僕一人なのだよ・・・・・・・・・うごっ!!!?」
カヲル撃沈。
「・・碇君・・・・・・(涙)」
「あ、綾波!!?」
レイは、先ほど殴り倒したカヲルの腰にぶら下がっていた牢の鍵を使って、シンジを釈放した。
「あ、綾波、助けに来てくれたんだね!」
「・・もちろんよ・・・・私と碇君は片時と離れないって約束したもの・・・・」
「うん、そうだね、ありがとう綾波(抱き)」
「・・碇君・・・・」
二人で抱き合っているのは良いのだが、この時点でシンジはレイと片時を離れない約束をした事になってしまったのだった。
『ふふふ・・・君は指揮官として失格だ。作戦は失敗した・・・・(撃滅)』
上記のカヲルの思考の意味を理解する人は少ない。
さて、それから幾日かたった有る日の事。
「綾波、プロ野球観戦のチケットが手に入ったから、一緒に行こうよ」
「・・・デートのお誘い?・・・・」
「う、まぁ、そう言う事に成るかな(ポリポリ<頭をかく音)」
「・・・うれしい・・・じゃあ、早速したくを・・・・・」
「あ、綾波ぃ、まだ今日じゃないよぉ(汗)」
そんなこんなで、試合当日の神宮球場。
「流石に込んでるね」
「・・・・碇君と、デート・・・・・幸せ・・・・」
「ははは・・・(汗)」
レイはもちろんシンジにぴったりくっ付いてる。
「えっと、綾波はプロ野球は何処のファン?」
「・・・私は碇君のファン・・・」
「・・そ、そう(汗)」
今回の試合は、「NERVスワローズ」対「ゼーレベイスターズ」。ゼーレは現在首位だが、NERVも今回勝てば首位交代と言う大事な試合。
「僕はやっぱりNERVスワローズファンかな」
実はシンジがNERV高校に入ったのは、NERVスワローズのスポンサーが経営している学校だったからだ。
「・・・・私は、碇君ファン・・・・・」
「綾波、嬉しいけど恥ずかしいから、やめてくれないかな(汗)」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(うるうる)」
「あー、綾波ー!何で君はそんなにカワイイんだよー!!(半泣)」
「・・・・何を言うの・・・・・(焦)」
それはそうと、試合の方が始まった様だ。(話を強制的に進める)
「あ、そう言えば、NERVの先発は新人のカケだったな」
カケと言うのは、北朝鮮産まれの日本人で、最高速球159km/h、コントロールが良く、スタミナは抜群、変化球は得意のシュートとフォークがある。守備もうまいし、足もかなり速い。
「お!今日はカケの調子がいいみたいだな」
立ちあがりは、三者連続三球三振という最高の結果だった。
「綾波さあ、カケがNERV高校出身だって知ってる?」
「・・・・え!?・・・・・し、知らないわ・・・・・(焦汗)」
「?」
実はレイとカケは知り合いで、レイはカケを脅してカケのコネでNERV高校に入った(爆)。
『・・碇君にこんな事を知られたら、きっと嫌われてしまう・・・・・(焦)』
『綾波ってば、どうしたのかな?』
試合の方は、NERVの攻撃。一番打者は、捕手の山岸マユミ。
「あ、ほら、綾波!プロ野球でも今は女性選手が居るんだよ」
「・・・そ、そう・・・・・(汗)」
「?」
実はレイは山岸マユミとも知り合いで、レイが密かに自主練習のコーチをしてもらっていた。(第四話の実力テストで、レイが物凄く良い成績を出せたのもマユミのおかげ)
『綾波ってば、今日は何か様子がおかしい様な気がするんだけど・・・・・』
山岸マユミは外野フライでアウトに成り、二番打者で二塁手の冬月が出てきた。
「あ、ほら、こんな年齢の人でも頑張ってるんだよ」
一応言っておくと、戦自病院の冬月コウゾウ先生とはまた別人。
「・・・・・そ、そうね・・・・・(汗)」
「?」
またまた実を言うと、冬月はレイの実のおじさんだったりします。(なんで隠すの?)
『う〜ん、なんかひっかかるなぁ』
で、冬月はピッチャーゴロで、三番打者で三塁手の維安打が出てきた。
「あれ!?ペンギン!!!?」
そう、ペンギン。
「あ、綾波、あれペンギンだよね・・・・(汗)」
「・・・・・そう・・・・だと思う(多分)」
野球部にもペンギンなら居るじゃん(爆)。
「そう言えば、NERVに維安打なんて選手いたっけ?」
居たんだよ。
「・・・・私は、知らない・・・・・」
しばらく考えていたシンジは・・・・・。
「吉岡君!!ペンギンが野球をやって良いって結論は、正しかったんだね!!!」
あんまり正しくないと思う。
「・・・・・碇君・・・・・・素適・・・・・」
何で?
後書き
とうとう第拾話まで書く事が出来ました。皆さん応援ありがとうございます。え?応援してないって?そんな事無いでしょ。無いって言ってくれ〜〜(号泣)。