レイが好き!
第六話
歓迎会


昨晩は綾波のことをいろいろと考えてしまって・・・夢にまで見てしまったく
らいであり・・・今朝はすっかり寝坊してしまった。いつもなら、休日でも7
時には起きて、アスカの分も朝食を作り、朝寝坊のアスカをしかりながら、起
こすところなのだが、今日は、9時過ぎにレイに起こされてるまで、寝てしま
った。

「レ、レイ・・・おはよう」

僕は、まだ、夢と現実の区別がつかず、ぼっと見てしまったが、たったいまま
で見ていた夢の中の綾波の姿を思い返して・・・そんな、夢を見てしまった自
分が恥ずかしくなって、真っ赤になり、下を向いた。

「シンジ・・・顔が赤いわ・・・どうしたの?」
「い、いや、なんでもないんだ」

「そう・・・でも、なにか、あったのだったら・・・わたしにも、相談してね。
わたしも、シンジの役にたちたいから・・・シンジのためだったら、なんでも
できるから・・・」
「う、うん、ありがとう、レイ。でも、ホントになんでもないんだ」

「そう、よかった。シンジになにかあったら、わたし、どうすればいいのか分
からないから」
「大丈夫だよ。ちょっと、昨日、遅くまで、考えごとをしてて、ちょっと、寝
不足なだけだから」

「うん、安心したわ。じゃあ、わたし待ってるから、はやく、起きてきてね」
「う、うん」

なんて、レイは優しいんだろう。あんな夢を見てしまった自分がなさけなく、
恥ずかしく思えた。でも、僕の様子がおかしいと、レイが心配するし、切替え
なくちゃ。そう、気をとり直して、僕は、洗面所へ向かった。

僕が、顔を洗って、ダイニングにいくと、そこには、しっかり朝食の用意がさ
れていた。それは、朝食にしては、何か豪華だった。ご飯に味噌汁、法蓮草の
おひたしにサトイモの煮っころがし、鶏の竜田あげ、そして、冷奴。きれいに
きざまれたネギ。

「これは・・・」

それは、一昨日、僕がレイとはじめて、食事をした時の、一緒につくった夕食
のメニューそのものだった。

「そう、わたしがつくってみたの。わたしもシンジのために、なにかしてあげ
たかったから・・・」
「う、うん、ありがとう、レイ。うれしいな」

「じゃあ、食べましょ・・・」
「あ、で、でも、アスカは?起こしてあげなきゃ」

いつもは、僕が起こしてあげているアスカを今日は起こしてあげることが出来
なかったのだ。きっと、アスカは休日は・・・平日だって・・・僕が起こさな
きゃ、自分からは起きてこないに違いない。

「いいの」
「だ、だって・・・どうして?」

「せっかく、シンジとふたりっきりなんですもの。アスカも悪い人じゃないけ
ど・・・すぐ、シンジをからかうわ」
「そ、そうだけど、アスカだって、家族だよ。朝食ぐらい・・・休日ぐらい、
一緒に食事しなきゃ。レイだって、ひとりで、ほっておかれたら、どう思う?
人の気持ちを考えなきゃだめだよ。自分がそうされたらどうかってね」

「・・・そうね。ごめんなさい。わたし、自分のことばかり、かんがえて・・・」

あの時の・・・昨晩の夢の中の・・・泣き出しそうな瞳だ。

『あれは、本当に夢だったのだろうか?はじめっから全てがホントに夢だった
のだろうか?』

そういう思いが一瞬、頭をよぎったが、すぐ、思考を現実に戻して、いった。

「いいんだよ、レイ。ひとは、そんなに強くないから、ホントに、自分のこと
で精一杯なんだから。ただ、ときたま、他人のことも考えて、それで、それが
自分だったらと考えて、それで、他人にやさしくなれるようになったらいいな
と思って・・・それが、人間として成長して行くってことだと思うから・・・
だから、レイもそうするように努力するってことが大事で・・・今は、まだ、
これからじゃないか!あせらず、ゆっくり、成長していけばいいんだもん。僕
だって、完璧じゃないし・・・完璧な人なんていないし・・・ね、一緒に成長
していこうね」
「うん、ありがとう。シンジ」

「だから、そんな、悲しい顔しなくてもいいんだよ。僕は・・・僕は、いまだ
ってレイのことが、とっても好きだし・・・少しでも成長したレイはもっとも
っと素敵になって・・・僕は、もっとレイが好きになると思うよ・・・だから
ね」

そう、慰めるように僕はレイに微笑みかけた。レイもなんとか悲しい顔からす
こし、微笑もうとしている顔にかわった。

「じゃ、じゃあ、僕はアスカを起こして来るから」

僕は、レイが元気を取り戻したのをみて、安心し、アスカを起こしにいった。
アスカは全く起きる気もないように寝ていた。僕は、いつものように、アスカ
の頬にかるく口づけをしながらアスカを起こす。

「アスカ、朝だよ」
「うーん、シンジ?おはよ」

アスカはまだ、眠そうだった。

「うん、おはよう、アスカ。今朝は、レイが朝食をつくってくれたんだ。はや
く起きて、いっしょに食べようよ」
「うーん、じゃあ、すぐいくから、さき食べてて」

「うん、じゃあ、待ってるからすぐ来るんだよ。また寝ちゃだめだよ」
「わかってるー」

そういって僕がダイニングに戻ると、アスカは、ようやく起き出したようで、
洗面所の方へいったようだった。僕は、再び、レイと向き合い、話かけた。

「ところで、レイ。今朝はよくねむれた?」
「・・・うん。よくねむれたわ」

「ひとりで、寂しくなかった?」
「ちっとも・・・いままで、ずっと、ひとりだったから・・・それに、今朝は、
となりのへやにシンジがねてるって思ったら、寂しくはなかったわ」

そうか、やはり、あれは、最初から全部、夢だったんだ。よく考えたら、僕の
ベッドは普通のシングルベッドで、あんな風に向き合って寝たら、絶対に二人
は寝ていられない。抱きついていないとおそらく、ずり落ちるか少なくとも、
背中がスースーして、かなり寒いだろう。

それに、いくらなんだって、現実に今の僕がレイを自分のベッドに招きいれる
なんて考えられない。レイを自分のベッドに寝かせるとしても、手でもにぎっ
てやって、自分は、ベッドの横にすわって、レイが寝つくまで見守ってやるぐ
らいのことが精一杯だろう。

そんなことを考えて、僕は、すこし、安心して、続けた。

「そ、そう。僕なんか、となりにレイがいるって思っただけで、なんだか、緊
張しちゃって眠れなかったのに・・・それに・・・夢にまで・・・いやなんで
もない」

僕は、余計なことまで、いいそうになり、慌てて口を閉じた。そんな僕の言葉
をレイは聴き逃さなかった。

「・・・・夢?」
「う、うん」

「・・・・夢・・・・眠っている時に経験したり感じたりする人におこる現象・・・
・夢って・・・・どんなもの?」
「レ、レイは夢見たことないの?」

「・・・・ないわ・・・・きっと」

レイは、悲しそうな顔でそういった。

「そ、それは、きっと、忘れてるだけだよ。ひとって、夢をみても全部覚えて
るって訳じゃなくて、ほとんど、忘れるものなんだ。それで、自分は夢を見な
いっていうひとも、絶対に、ホントは見てるはずなんだって本に書いてあった
よ。だから、レイも見たことないんじゃなくて、覚えてないだけなんだよ!」
「そうね・・・・そうだといいわ」

僕が、レイをなぐさめるようにいったのだが、レイはやはり元気なく答えた。

「で、シンジ、どんな夢見たの?まさかアタシが出てきたんじゃないでしょう
ね!」
「ア、アスカ!」

顔をあらって、ダイニングに姿を現したアスカが、僕がいいたくないことをま
さに知ってるかのように、聞いてきた。

「まあ、当然、レイは出てきたんでしょうけどね」
「・・・・わたしが?シンジ・・・本当?」

「う、うん・・・・あ、あまり、覚えてないけど」
「アンタばかあ〜?しっかり、顔に全部覚えてますって書いてあるわよ!まあ、
アンタのみそうな夢っていったら大体想像つくけどね。そんなに、落ち込むこ
とないわよ。あんたもオトコってことよ!」

「ア、アスカ!そんなんじゃないったら」
「いいのよ。で、レイの肌はきれいだった?」

「アスカ!なにいってんだよ!・・・それに、レイがきれいじゃないわけ
・・・・ないじゃないか」

僕は、真っ赤になりながらそうつぶやいた。最後のほうは消えるような声で。
アスカは僕がまかさそんなことをいうとは思わなかったのか、しばし絶句した
あと、優しく微笑んで僕をみて、そして、視線をテーブルに移していった。

「今朝は、レイがつくったんだって?すごいじゃない!」
「・・・うん」

レイは、なにか考えごとをしながら答える。

「さっ、とにかく食べましょ!お腹すいちゃった、アタシ」

そりゃそうかもしれない。もう、10時近い。そういえば、僕もお腹がすいて
いる。きっと、レイもそうだろう。僕はレイをみると、レイは僕をじっと見て
いる。

「な、なに?レイ」
「・・・夢に・・・わたしが・・・でてきたのね?」
「レイ!もうその話はいいのよ。シンジは話したくないんだって!」

そう、アスカがいうのも聞かずに、レイは続けた。

「ううん・・・うれしいの。ありがとう、シンジ。わたしの夢・・みてくれて、
寝てる時でも、わたしのこと想ってくれているのね」
「う、うん・・・・」

僕は照れ臭そうに答えると、アスカが僕の耳に口を近づけ、ひそひそと話しか
けてきた。

「ちょっと、はやく、ご飯にしましょうよ。はやくしないと、レイにばらすわ
よ。どんな夢みたのか」
「う、うん。わかったよ」

そう、アスカに答えると、僕はレイに向きなおって、いった。

「で、でも、ごめんね。今は、どんな夢だったのかいいたくないんだ。そのう
ち・・・そのうち、いえる時がきたら教えてあげるから、今は、勘弁してね」
「・・・うん、わたし、待ってる」

「じゃ、じゃあ、ご飯食べよう。はやくしないと、トウジたちが来ちゃうよ」
「そうね」

「じゃあ、いただきまーす」

そんなふうにして、僕達は、休日のかなり遅い朝食をとった。レイのはじめて
一人で作った料理は予想以上に、おいしく、改めて、レイの学習能力の高さに
驚かされた。おととい僕がつくったものと、ほとんど同じか、それよりも上を
いっているようだった。


    ◇  ◇  ◇


『ピンポーン』

僕達がリビングで食後の幸せな満腹感にひたっていると、はやくも、トウジた
ちがやって来た。僕は、玄関に出迎えにいった。

「おはようさん、シンジ」
「おはよう、碇君」
「よー、シンジ」

「お、おはよう。もう、そんなに早くもないけど」

「いらんつっこみは、ええんや。それより・・・・」

「オッハヨー、シンジ君!」

「ミ、ミサト先生!どうしたんですか?」

「ひどいじゃない、綾波さんの歓迎会、私を誘ってくれないなんて・・・なん
て、冗談はいいとして・・・偶然、あったのよ、洞木さんに、今朝、スーパー
で、そしたら、ケーキ作ってるって、綾波さんの歓迎会をやるって聞いてね。
ほ、ほら、私、綾波さんって、ちょっち、苦手なのよねー。でも、マズイでし
ょ?教師なのにさ。だから、歓迎会、まぜてもらって、仲良くなれたらなーっ
て思ってね。まさか、シンちゃんは、私が混ざっちゃダメなんていわないわよ
ね?」

「もちろんですよ、ミサト先生。歓迎しますよ。さっ、どうぞ」
「ここは、学校じゃないから、ミサトでいいわよ。まあ、ちょーっち、お姉さ
んだからミサトさんでも勘弁してあげるわ」

どこらへんが、ちょっち?と、僕達は、そんな感想を持ったが、まあ、そんな、
かわいらしいミサト先生・・・ミサトさん・・・もいいかな?と思い、その感
想は誰も口にはしなかった・・・一体いくつなんだ?このひと。

「じゃ、じゃあ、ミサトさん。どうぞ、トウジたちも、上がってよ。待ってた
んだ。で、でも、朝、なんだかバタバタしちゃって、なんにも用意してないけ
ど・・・」
「いいのよ、きっと、あの様子じゃ、準備なんて、碇君・・・このうちの戦力
は碇君だけだから・・・だけじゃ大変だろうと思って、早めに来たんじゃない。
これから、作りましょ。材料も少し買って来たわ」

「う、うん。ありがと、まあ、とにかく、あがってよ。お茶でもいれるよ」

バタバタとしながらも、とにかく、リビングにあがってもらった。

「きゃー、アスカ!久しぶり。元気だった?」
「あったりまえじゃない!ヒカリも元気そうね?鈴原はあいかわらず、優しく
してくれるの?」

「う、うん。まあー、そうかな?トウジ」
「あ、あったりまえやないか。わいは、いつまでも、ヒカリにはやさしい男や」

「トウジ・・・・」「ヒカリ・・・・」

「はいはい、聞いたアタシがばかだったわ」
「ご、ごめん、アスカ。アスカがトウジのことなんかに振るからいけないのよ」

「だから、アタシがばかだったっていってるじゃない」

久しぶりにあった二人はいきなり、いきなり、そんな話からはいって、なんだ
が、やたらと賑やかにおしゃべりをはじめた。そんな、二人の勢いに、男性陣
とレイはあっとうされ、ミサトさんまで、わりと静かにしている。

「あ、とにかく、とりあえず、お茶いれるから」

僕が、お茶をいれようと台所にたつと、レイもやってきた。

「シンジ、わたしもてつだうわ」
「うん、ありがとう、レイ」

「なんだか、すごく賑やかになっちゃったね。レイ、大丈夫?」
「うん、シンジがいるから。だから、平気」

「ありがとう、そういってくれて・・・・」

そんな、レイの信頼に・・・期待に、僕は答えられるのだろうか?あの二人の
勢いに、僕の中の嫌な予感はどんどん膨らんでいった。

7人分のお茶をいれると、僕とレイで、リビングまで、運んだ。アスカと洞木
さんはまだ、二人でおしゃべりをしている。ミサトさんは、トウジとケンスケ
と三人で、ヒソヒソと話をしているようだ。アスカのことを聞いているのだろ
うか?

「あのお茶、はいったら、アスカも洞木さんも、飲んで・・・それで、もしよ
かったら、今日のパーティーの段取りを考えたいんだけど」

いつまでたってもおしゃべりの終る気配をみせないふたりに僕はそういった。

「ああ、ごめん、シンジ。話し込んじゃって。でも、久しぶりだったし、ヒカ
リとあうの」
「い、いや、それはいいんだけどさ」

「そうね。ごめんなさい。アスカはともかく、今日は、私が仕切ってあげない
といけないと思ってきたんだ。いいのよ、碇君。用意は私が全部するから座っ
てて」
「ちょっとー、それ、どういう意味よ。アタシはともかく、なんなのよー?」

アスカが少し抗議して、おしゃべりが再開してしまった。仕方がないので、一
段落するまで、お茶でも飲んでゆっくり待つことにする。

ようやく、話がおとなしくなりかけたところで、僕は声をかけた。

「ほ、洞木さん?」
「あ、ああ、そうね。ほら、トウジ!アンタは手伝うのよ。ちょっと、いらっ
しゃい」

おとなしく、お茶を飲んでいたトウジは、『なんで、わいが』など文句をいい
ながらもすなおに、台所の方に消えていった。

ようやく、リビングもしずかになり、落ち着きを取り戻した。

「あ、そうだ、アスカは、ミサトさんはじめてだよね。ミサトさんもアスカは
はじめてでしょ?」
「私は、いま、相田君たちから、少し、聞いたけど、あなたが、あのアスカね」

「え?ミサトさんしってるの?アスカ、この人は、僕達の担任の先生。今日は、
一緒に、レイの歓迎会に参加したいって来てくれたんだ」
「あ、はじめまして、アスカです」

さすがのアスカも初対面の人には潮らしい。

「知ってるわ、リツコからも聞いてるもの」

この時、レイがピクッと反応して、僕の腕を握った。誰だろう?リツコって?

「リツコ・・・ああ、あのババ・・・赤木博士ですね。知り合いですか?」
「うーん、まあ、ちょっちね。高校ん時の同級生だったから・・・やっぱり、
ひどい?研究所でも」

「ひどいなんてどころじゃないわよ。だいたい、レイのことだって・・・・ま、
まあ、これは、こんなところで、話すことじゃないけど・・・」

アスカは慌てて、余計なことをいってしまい、しまったという顔になった。僕
は、どういうことなのか分からなかったが、赤木リツコ博士というのがレイと
関係があるひとだということは分かった。一体、どういう人なんだろう?

「そう、詳しくはしらないけど、いろんな事情があるみたいね。転校手続きを
ちょっと手伝ってあげたんだけど、何にも教えてくれないのよね。昔っから、
そうなんだけどね。アイツは。ま、まあ、確かにこんなところで、する話じゃ
ないわね。ごめんなさい」

レイの様子に気がついたようで、ミサトさんはそういって、頭をさげると、ク
ーラーボックスの蓋をあげた。実は、なんでこんなものを持ってきてるのか、
さっきから僕は不思議に思っていたのだ。

「まあ、今日は、歓迎会ということで、ぷぅわあーっといきましょ、ぷぅわあ
ーっと」

そういうと、クーラーボックスのなかから、缶ビールを取り出し、みんなに配
り出した。まあ、高校2年にもなって、酒がはじめてということはないのだが、
これでも、ホントに教師なんだろうか?たしかに、今日はミサト先生ではなく、
ミサトさんだ。

「これ、シンちゃんのと綾波さんの分」

そういうと、ミサトさんは、僕に二本のビールを渡した。レイは、きっと、ビ
ールは・・・アルコール自体が・・・はじめてかも知れない。そう思いながら、
レイを見た。レイは、さっき程ではないが、まだ、なにかに、おびえるように
僕の腕に捕まったままだ。

「レイ、大丈夫だよ。過去になにがあったのか知らないけど。今は、レイは、
僕の家族だ。過去なんて関係ないよ。そんな恐い過去なら、忘れた方がいいよ。
とにかく、もう、大丈夫なんだよ。僕がついてるから」
「・・・そうね。ありがとう、シンジ」

僕は、レイを落ち着かせると、缶ビールを一本渡した。

「これ、ビール。多分、はじめてだと思うけど。一応、乾杯ぐらいはしよっ。
でも、もし、のんでみて、ダメだったら無理しなくてもいいかなね」
「うん、わかった」

レイは、僕の手から、ビールを受け取った。

「ああ、ええもん、のんどるなあ、わいにも・・・ヒカリー、ヒカリもちょっ
と、こっちに来いな。乾杯だけでもさきにしょーや」
「うーん、今いくー」

いつのまにか、トウジもやってきて、洞木さんもちょっと、台所から抜け出し
て来たところで、まちくたびれたようにミサトさんが音頭をとった。

「さあ、ようやく、いきわたったわね。まったく、ビールがぬるくなっちゃう
じゃないの」
「ミサトー、はやくしてよ。更にぬるくなっちゃじゃないの!」

いつのまにかアスカはミサトさんと対等に口をきいてる。さすがアスカだ。

「じゃ、かんぱーい!」
「「「「「かんぱーい」」」」」
「・・・・かんぱい」

「綾波、ようこそ、わいらのクラスに、わいらの仲間にや」
「・・・・あ、ありがと」

そういうと、缶を互いにカンカンとぶつけあって、みんな飲みはじめた。僕は、
レイを見つめた。僕もレイもまだ、ビールに口をつけていない。僕は、ビール
は苦くて割と苦手なのだ。

「そうこそ、うちの家族へ」
「うん、ありがとう。シンジ」
「じゃ、かんぱい」
「かんぱい」

小さく、二人で缶をあわせると、僕は、少し、ビールを飲んだ。うまい、これ
ほど、ビールをおいしいと感じたことはない。それをみて、レイも一口、くち
をつける。

「どう?」
「ちょっと、苦いけど、平気。おいしいわ」
「そう、よかった」
「うん」

「ちょーっと、アンタたち、なに二人だけの世界にひたってるのよ!」
「そうよ、シンジ、ちょっと、アンタはじゃまだから、台所にでもいって、ヒ
カリと交替でもして来なさい。今日は、レイの歓迎会なんだから」

「う、うん、じゃあ」

「レイ!あんたは、こっちよ。今日は、アンタが主役なんだから」
「そうよー、逃しゃあ、しないわよ。ぷぅわあーっといかなきゃ。ぷぅわーっ
と」

アスカとミサトさんのあたりにはビールの空き缶の山が出来はじめている。ケ
ンスケもそれなりに二人に引きづられて飲んでるようだ。最初のうちはこんな、
めずらしい場面は滅多にないとでもいうように仕切りにシャッターをしきりに
切っていたのだが、アスカとミサトさんは『うっとおしわねー、あんたも飲み
なさいよ』という感じで、ケンスケをとり抑えむりやり、飲ませているようだ。
あんなところへレイを送り込むのは、かなり、やばいなー、とは思うのだが、
あの状態の二人に逆らうなんてことはできそうにない。

「レイ、あんまり、飲みすぎないように・・・飲まされないように気をつけて
ね」
「うん、わかった」

「大丈夫よ。シンジ。レイには手加減してあげるわよー。シンジの大切なレイ
だもの、むちゃはさせないわよ」

「ア、アスカ!」

僕は、言い返そうとしたのだが、『なによ!』という目で睨まれて、なにもい
えなかった。こんなんじゃ、ダメだ。僕はレイを守らなきゃ!と思うのだが・・・・

「じゃ、僕は、洞木さんを手伝ってくるから。またあとでね」
「うん、待ってるから」

「アスカ!くれぐれも、飲ませすぎないでよ!」
「わーった、わーった。心配症ね。アンタも。このアスカ様にまかせときなさ
いって」

「そう!このミサトさんもついてるしね。大切な教え子ですもんねー」

ミサトさんは、アスカと顔を見合わせてこういうのだが、それが、一番心配な
のだ。仕方がない。アスカを信頼して、僕は、台所へ向かった。


    ◇  ◇  ◇


「ごめんね、洞木さんにばっかり、やらせちゃって、少しは手伝うよ」

僕が、台所にいくと、洞木さんは、さすがにキテパキと、なれた手つきで、料
理を作っていた。

「シンジー、わいもおるんやでー」
「そ、そうだったね、トウジ。トウジもご苦労さま」

「シンジー、助けてくれ、ヒカリの奴、こんなに人使いが荒いやなんて、はじ
めて、しったわ」

当時は、洞木さんの向こう側から、顔をのぞかせ、なにか、手をうごかしなが
ら僕に訴えかけたが、洞木さんに睨まれて、黙ってしまった。トウジは、洞木
さんには、あいかわらず、弱い。

「う、うん」

「もう、ほとんど、出来たから、いいのに、別に」
「うん、でもさ、アスカが、交替してこいって、いうから・・・・でも、僕に
は、こんな難しい・・・難しそうな料理できそうにないけど・・・」

「あら、簡単なのよ、特別なことは何もないわ。でも、まあ、知ってれば、な
んでしょうけどね」
「うん、だから、交替はできないけど、手伝うよ」

「そうね、じゃあ、トウジ、碇君が手伝ってくれるっていうから、むこうで、
みんなと飲んでていいわよ」
「い、いいんか?恩に着るで、シンジ」

そういうと、とっとと、リビングの方へむかってあるいていった。そんな、後
ろ姿にむかって、洞木さんは、優しく話かけた。

「トウジ、ありがと、手伝ってくれて」
「あ、あたりまえやないか。でも、もうやらへんで、こないなこと・・・男子、
厨房にはいらずや。わいは、亭主関白でいくさかいな」

トウジはすこし振り向いて、それだけいうと、台所を後にした。ああはいうが、
洞木さんにたのまれて、トウジに断ることなど出来る訳がない。きっと、今後
も、こんな関係で続いていくのだろう。

それから、もうほどなく、料理が出来上がった。実は、向こうが異常にもりあ
がっているので、僕は焦っていた。レイは無事だろうか?・・・それに、みん
な、酔っ払っちゃって、料理どころではなくなっていたりして・・・僕らは、
急いで、料理を運んでいった。


    ◇  ◇  ◇


「さあ、ここからが、歓迎会本番よ。じゃあ、気合いをいれて、ぷぅわあーっ
と、もう一度、乾杯しましょうね!ぷぅわあーっと!」

リビングの床に・・・ダイニングはさすがに狭いので・・・ところせましと、
料理の皿がならび、僕と洞木さんも戻ってくると、ミサトさんは、今だ元気に
そういった。僕は、レイを見た。まだ、大丈夫なようだ。ほんのりと頬がピン
クだが、それほど、ひどいことなさそうなので、僕は安心して、渡されたビー
ルの蓋を開けた。

「じゃあ、かんぱーい」
「「「「「かんぱーい」」」」」

僕らは、今日二度目・・・ミサトさんとアスカはもう何度となくしているよう
だったが・・・の乾杯をした。

「じゃあ、レイ。挨拶をするのよ。いいわね」

アスカがそういうと、なにか段取りでもしてあったのか、レイは立ち上がった。

「今日は・・・わたしのために・・・ありがとう。とても、うれしいです。わ
たしは、みんなの仲間になりました・・・・そして、アスカと・・・そして、
シンジの家族です。・・・本当にわたし・・・・・・・ありがとう」

「ええでー、綾波!日本一!」
「ばかねぇ!そんなのいうとこじゃないでしょ!」

「ええやないか、とにかく。今日はめでたい日や!飲もうやないか。ヒカリ」
「まあ、そうね。これからもよろしくね。レイ」

「う、うん。よろしく」

洞木さんは、レイと小さく乾杯をした。ところで、ケンスケの姿がみえない。

「あれ?ケンスケはどうしたの?」

「お、俺はここに・・・俺、もうダメ」
「ちょ、ちょっと、アンタ!おしり触んないでよね!」

ケンスケは、アスカとミサトさんのうしろで、かすかにうごめいた。可哀相に、
散々飲まされたに違いない。もしかすると、レイの代わりも引き受けて飲んで
くれたのかも知れない。

「ありがとう、ケンスケ。君の貴い犠牲は、生涯、忘れないよ」

僕が、ケンスケに感謝の言葉を・・・ちょっと、ふざけながら・・・いうと、
ケンスケは、悔しそうに僕を見て、そして、力尽きた。

「相田っていがいとだらしないのよねー。こんくらいのビールくらいでねー」
「ミサトさんたちが、異常なんですよ!」

よくみると、ケンスケのまわりは、ビールの空き缶でいっぱいだ。いったい、
どこに、そんなに大量のビールがあったのだろう?それに、どこに、それだけ
の容積のビールが格納されているのだろう?僕は、アスカとミサトさんのから
だをみた。人体の神秘だ。いや、オンナの神秘かもしれない。トウジは、すで
に、料理に手をつけだして、だいぶ、トウジの腹は膨らんでいる。

レイは、あいかわらす、おとなしいが、時々、ミサトさんやアスカに話かけら
れて、恥ずかしそうに、小さな声で、それに答えている。ミサトさんも、一昨
日のレイと違って、打ち解けやすいのか、あるいはアルコールの力なのか。苦
手といってたのが嘘のように、仲良くしている。トウジは、洞木さんに、料理
をたべさせてもらったりして、あいかわらず、二人の世界に浸っているようだ。

そんな、様子を僕はしあわせな気持ちで、見ていた。レイにも、たくさんの仲
間ができて、僕に頼らなくても、生きていけるようになるだろう。今日は、そ
の第一歩かも知れない。たしかに、僕を頼らなくてもよくなるというのは、ち
ょっと寂しい気分だ。でも、僕は、ひとりのオンナの子として、独立した女の
人として、レイが好きなんだ。だから、そんな、成長したレイにとっても、や
はり、僕は、一番の存在であり続けたい。それに見合う、立派な男にならなく
ては、そう、トウジのように、頼もしい男に・・・そう、僕が決意をあたらに
していると、洞木さんが話かけてきた。

「碇君、ところでさー、いつから、レイのこと、レイって呼ぶようになったの?
レイも、碇君のこと、シンジって呼んでるみたいだし・・・」
「う、うん。昨日から・・・かな?アスカにいわれて」

「ふーん、そうなんだ。それにしては、もうすっかり、慣れ親しんだ呼び方み
たいに、自然に呼んでるわね。いったい、一日に何回ぐらい、名前呼んでる?」
「な、何回なんて、そんなの数えてないよ。確かに最初はぎこちなかったけど、
だんだん慣れてみたいなんだ。そんなこと、いうなら、洞木さんは、どういう
きっかけで、トウジのことトウジって呼ぶようになったのさ」

「私は・・・そんなことは恥ずかしくっていえないわよー」

洞木さんは珍しく、照れて、口を閉じた。僕は、トウジの方を見た。あいかわ
らず、ひたすら、料理を食べている。

「トウジ」
「あ、なんやー?シンジ」

「今、洞木さんと話してたんだけどさ。トウジは、どうして、洞木さんのこと
『いいんちょ』から、『ヒカリ』って呼ぶようにかえたの?」
「それは、やなー」

「ト、トウジ」
「なんや、恥ずかしがることはあらへんやないか、ヒカリ。それは、わいが、
将来をヒカリに誓ったからや。いつまでも、『いいんちょ』では、結婚した
ら、困るやろ」

「ト、トウジ。結婚の約束したの?そ、その・・・洞木さんに」
「そやで・・・もう、ええやないか。わいも、だんだん照れてきてもた」

トウジは、さらっと肯定した後、すこし、洞木さんの方をみて、めずらしく、
照れて、会話を打ち切った。洞木さんは真っ赤だ。

しかし、トウジはすごい、自分によほど、自信があるんだ。僕は、将来なんて、
考えたこともなかったのに。僕は、レイにそんなことがいえるだろうか?僕は
・・・レイだって・・・まだ、自分にそんなに自信がもてない。

『あせったって、しょうがない。ゆっくり成長していけばいいんだ』

僕は、今朝、レイにいった言葉を思い返す。そうだ、あれは、自分にもむけた
言葉なんだ。そう、あせったって、しょうがないじゃないか。僕は、僕なんだ。

「ありがとう、トウジ、そんな大切なこと、僕に教えてくれて」
「い、いや・・・もう、ええやないか」

「うん、でも、僕もトウジみたいに、カッコイイ、立派な男になりたいよ」
「う、うん。そうかー?わいって、そんなにかっこええかなー?」

「あったりまえよ!トウジは世界一よ!」

だんだん、洞木さんも・・・僕もだが・・・少し、酔いが回って来たようだ。
ミサトさんとアスカはピンピンしている。レイの様子が気になったのだが、な
にか、やはり、そろそろ、限界なのか、少し辛そうにしている。

「レイ、大丈夫?アスカ、そろそろ、レイが辛そうだよ」
「わたしは平気よ」

「そうよ、まだ大丈夫よ。ねー、レイ。そんなにレイのことが心配なら、シン
ジ、アンタも、こっちにいらっしゃいよ」
「そう、シンちゃん。いらっしゃい。良くないわよ。そうやって、ひとりで冷
静で。シンちゃんも飲みなさい」
「・・・・」

「シンジ、わたしの、となりにくるの、いや?」
「そ、そんなことないよ。じゃ、じゃあ、そっちにいくから」

「あら、レイの言葉だと、素直なのね」
「そ、そんなんじゃないよ。ホントに、ちょっと心配だし・・・」

僕は、立ち上がり、席を移動する。

「アスカ、そんなに、シンちゃんを苛めちゃダメでしょ!シンちゃん、ウブな
んだから」
「いいのよ、このくらい、昨日っから、アタシの目の前で、いちゃつきぱなし
なのよ。腹たつったらありゃしないわ。ホント」

僕はレイのとなりにいって、レイに話しかけた。

「レイ、ホントに大丈夫」
「うん、わたしは平気よ・・・心配してくれて、ありがとう。シンジ」

「そ、そんな、当然じゃないか・・・だって、レイは・・・お酒飲むのはじめ
てだろうし・・・レイになにかあったら、僕は・・・」
「・・・シンジ、ありがとう、わたしのこと、そんなに想ってくれて・・・」

「そ、そんな、お礼なんて・・・僕が勝手に心配してるだけだから・・・」
「でも、わたしのためでしょ?」
「う、うん、それは、そうだけど・・・」

「ううん、もう、なにもいわなくてもいいわ。ただ、そばにいてくれるだけで、
わたしは、安心だから・・・・」
「う、うん」

レイは、となりに座った僕の腕に自分の腕をそっと、絡める。僕は、レイの瞳
を覗く。ホントに安心したような微笑みでレイは、僕を見つめ返す。

「ほら、こうなの」
「そう、アスカも大変ねー」

アスカとミサトさんは顔を見合わせてそういった。

「ところで、シンちゃん」
「は、はい」

ミサトさんに呼ばれて、あわてて、僕はミサトさんの方を向いた。

「昨日、私の授業さぼったでしょ。なにしてたの?レイと二人きりで」
「そ、それは・・・ごめんなさい」

「いいのよ。授業さぼったことを叱ってる訳じゃないの。私は、何をしてたか
を聞いてるの。さっ、洗いざらい吐いてもらいましょうか?」
「シンジ、そんなことしてたの?初耳ね。アタシも、きちんと聞かせてもらわ
ないと、なんたって、二人の家族、いわば、保護者なんだからね、シンジ」

ミサトさんとアスカは、ふたりして、意地悪そうな笑みを浮かべて、僕につめ
よってきた。

きっと、ケンスケたちに聞いてある程度は知っているに違いないのに、わざわ
ざ、僕に・・・僕の口からいわせようとしているのは、明らかだった。しかし、
このふたりに・・・酔っ払いだし・・・つめよられて、沈黙をまもることは不
可能であった。

「う、うん。その、ア、アスカもしってるように、あの朝、レイを起こしたり、
そのあと、朝食をたべたりと、なんだか、バタバタとしてたから、その・・・
電車に乗り遅れちゃって」
「あら?でも、その時は、まだ、このうちにレイ、来てなかったんじゃないの?」

「そ、そうなんだけど、アスカが起こせっていうから・・・」
「そっ、アタシがいったの。おはようのキスもしたのよね?」

「そ、それは・・・」

僕は、レイの方をちらっとみた。レイは、キスの意味を分かるだろうか?最近、
アスカとよく話をしているし、そういうことだけは、アスカは教えていそうな
気がするのだが・・・案の定、レイは知ってるようで、僕に尋ねる。

「そうなの?シンジ・・・寝てるわたしに・・・キスしたの?」
「う、うん。ごめん。その・・・レイが・・・レイの寝顔があんまりきれいだ
ったから・・・つい、その・・・で、でも、その頬に軽くだけど・・・ごめん」

「なぜ、謝るの?」
「う、うん・・・」

僕は、なぜ自分が謝るのか分からなかった。レイの気持ちもなんとなく分かっ
ているし・・・僕のことを好きだっていってくれたし・・・だから・・・でも・・・

「で、でも、レイが知らないうちに・・・その・・・キスするなんて卑怯だよ」
「そうなの?・・・じゃあ、いまなら?・・・わたしは起きているわ」

レイは、僕の顔をみて、そんなこと聞いて来たので、僕は、ドキマギしてしま
った。

「えっ、いや、その・・・みんながみてるし」
「そう、じゃあ、みんながみていないところなら、いいのね?」

「う、うん・・・・」

僕は、消えかかりそうな声で、返事をすると、レイは、パッと明るい顔になり、
答えた。

「じゃあ、わたし、それまで、我慢する」

しかし、話はおはようのキスだったはずなのに、それなら、アスカにだって、
してるのに、なぜ、こんな風に、話がずれてしまうのだろう?レイのアスカか
ら得た情報は、どうも偏っているような気がしてならない。

アスカとミサトさんは、そんな僕達をじっと・・・見ていた。

「ア、アスカ!黙って、見てないで、助けてよ。おはようのキスなら、アスカ
にだって、してるじゃないか!それに、アスカがしろっていったんじゃないか」

「アンタばかあ〜?そんなの冗談に決まってるじゃない。アタシはアメリカ育
ちだから、それが普通だけど、レイは、日本人なのよ。それに、合意もなく、
普通、しないわよ。そんなこと」
「そうねー。それに、いまのあんたたちのどこに、口を挟める隙があったのか
しらねー」

いつもなら、人がどんなに、他のことをやってようが、口を挟んで、割り込ん
で来るくせに、こんなときだけ、こんなこというなんて。

この後も、まだ、二人の詰問はつづき、僕はへとへとになってしまった。しか
も、僕は、レイとキスをする約束をしてしまったのだ。ああ、いったい、僕は
どうすればいいのだ。

つづく

あとがき どうも、筆者です。第六話:歓迎会をお届けしました。 そうなんです。一話では収まり切りませんでした。 こんなに、長いはずじゃなかったんですが・・・ 大変、申し訳ありません。 やはり、人が多いと大変なのです。 いったい、いま、誰がどういう状況かというのを 全部、把握しながら(言い訳しながら?)書くと、 こんなのになってしまいました。 いろいろ、苦労したんです。 洞木さんとトウジを台所へ追い出してみたり、 ふたりだけの世界においておいたり、 あるいは、ケンスケを潰してみたり・・・ というわけで、ケンスケのセリフがほとんどなくなってしまいました。 全国1000人ぐらいはいるであろうケンスケファンの皆様すいません。 次回は、ケンスケも復活して、会話に参加させる予定です。 (そんなに、期待してもらっても困るけど・・・) しかし、ミサトさんがミサトさんらしいと、 アスカと区別できなくなってきて、困っちゃいます。 前々回のあとがきで、あんなことを書いたので、 今回はミサトさんも参加させようと思ったのですが、 どうでしょうか?(失敗だったかなあ?) そんなわけで、このままつづきます。 (次で、歓迎会は無事におわるのだろうか?) それでは、 もし、あなたがこの話を気に入ってくれて、 そして、もしかして、つづきを読んで下さるとして、 また、次回、お会いしましょう。

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