レイが好き!
第22話
白梅
赤い瞳・・・キラキラと光る瞳の少女。透き通った空色の髪を持った、透ける
ような肌の少女。奇跡のような微笑みを浮かべながら、僕を見つめる。幸せそ
うな表情で、僕を包み込むように胸に抱き寄せる。
僕は、この少女に守られて生きている・・・・少女の暖かいぬくもりが僕に伝
わる。優しさ、そして、こころの奥の悲しみが・・・・悲しみ? 僕の首筋に冷
たいものが落ちて来る。
『ぴぴぴぴぴ・・・・・・カチッ』
僕は、いつものように、布団から手だけ伸ばして、いくらか小さ目に設定され
た電子音を止めると、そのまま時計を掴んで、手元に引き寄せる。
僕は、先程の少女の様子を想い浮かべる。僕の大好きな少女を・・・・僕が幸
せにしてあげたい・・・でも・・・いや、だから・・・・・僕は、彼女を守る
んだ・・・・
『ぴぴ・・カチッ』
手の中で、もう一度、鳴りだした目覚しを止める。今度は、瞼に意識を集中さ
せる。朝日の閃光が瞳にとびこんでくる。その刺激に耐えながら、そして、布
団の暖かい温もりへの未練を断ち切って、僕は、起き上がる。僕は、大きく伸
びをすると、そのまま洗面所へ向かう。まだ、温まりきらない水を手に受け、
顔を洗う。意識がだんだんとはっきりしてくる。
◇ ◇ ◇
「レイ、朝だよ」
僕は、いつもの様に、レイの安らかな寝顔にしばらく見惚れたあと、優しく、
頬に口づけをして、レイを起こす。お互いに、どちらが朝食当番の時でも、起
きたら、すぐに起こす・・・・いつも、一緒にいたいから。
「・・・・シンジ?」
レイは、眠そうに答える。僕は、レイの顔を見つめる。レイもまぶしそうに眼
をあけて、すっきりとした笑顔で、僕を見る。
「おはよう、レイ」
「うん、シンジ、おはよう。今日もいい天気ね」
「そうだね。さっ、起きて、今日も一日、がんばろっ」
「うんっ」
レイは、元気に、ベッドから起き上がって、僕に抱きつく。僕は、優しくレイ
を受けとめる。
「さぁ、顔あらっといで。僕は、台所で待ってるから」
「うんっ、そうね。じゃ、行って来る」
レイは、そういうと、僕を放して、洗面所へむかう。僕は、レイの後ろ姿を見
送った後、ゆっくりと台所に向かう。
◇ ◇ ◇
僕は、やかんに水をカップ二杯分だけいれて、火にかける。同時に、電気ポッ
トにも水をいれて、コンセントを差し込む。タイマーによって既に炊飯の始ま
っている電子炊飯器から立ち昇る湯気を確認する。冷蔵庫から牛乳をとりだし、
ホットミルク用のカップになみなみとついで、電子レンジにいれる。同時にカ
ップを二つとティーポットをミズヤから取り出し、流し台に並べる。戸棚のイ
ングリッシュブレックファストの缶を手に取り、スプーンで蓋をあけて、スプ
ーンに3杯ほど、ティーポットに移して、缶を元の位置にもどす。やかんがシ
ュンシュンと音をたてて湯気をあげる。やかんの蓋をあけ、数十秒間、そのま
ま沸騰させる。チンと音がして、電子レンジが止まる。やかんの火を止め、お
湯をティーポットにそそぐ。しばらく蒸らした後、カップにお茶をそそぐ、角
砂糖をひとつづつ入れて、あっためたミルクを注いで、スプーンでかき混ぜる。
「はい、お茶。どうぞ」
紅茶の入ったカップを両手にもって、僕は、テーブルに向かう。途中から、テ
ーブルについて、じっと僕を見ていたレイの前にカップをひとつ差しだして、
レイの向かいに座る。レイは、笑顔で答える。
「おはよ、シンジ」
「うん。おはよ、レイ」
僕達は、おたがいに朝の挨拶をかわして、紅茶にくちをつける。僕は、ひとく
ち紅茶を飲んだ後、レイをじっと眺める。今朝も、素敵だね、朝からすっきり
とした笑顔を浮かべられるレイ。
「今朝も綺麗だね」
「・・・・なにをいうのよ」
僕は、思った通り口に出しただけなんだけど、レイは、僕の突然のそんな台詞
に驚いたように、顔を真っ赤に染めて、答える。クスッ、いつもは、全然、照
れたりなんかしないくせに。
「ふふふ、誰も、レイが、なんて言ってないよ」
「もう!いーっつも、そうやって、意地悪ばっかりいうんだから、シンジは」
レイは、頬を膨らませて、拗ねた声で僕を非難した後、うつむいて、つぶやく。
「シンジの照れ屋さん・・・うふふっ」
ほら、やっぱり、自分だって・・・ふふふ、さすがレイだね。しばらく、そん
なレイを眺めながら紅茶を飲む。カップが空になり、僕は、流し台にむかう。
レイは、僕が料理している後ろ姿をじっと眺める。
◇ ◇ ◇
「おはよ、シンジ。あいかわらず、早起きね。アンタたち」
「おはよう、アスカ」
「さっ、アスカも席について、朝ご飯、はじめましょっ」
僕がレイにアスカを起こすのを頼むと、数分後、アスカはレイに連れられてや
ってきて、席につく。そして、3人でのいつもの朝食がはじまる。
「しかし、アンタたち、朝から晩まで、そうやって、ずーっと、くっついてて、
よく飽きないもんね。あきれるのを通りこして、感心するわ。ホント」
「あら?なんで、飽きるの?」
「ほら、これだもんね。レイは、ともかく、シンジは・・・・アンタも、そう
だったわね・・・・ハー、やっぱり、呆れるわね。毎度の事ながら」
アスカの向かいに並んで、朝食をとっている僕達を眺めて、アスカは、一つた
め息をついたあと、優しく微笑みながら僕達をみて、そして、コーヒーを一口
飲んだ。
「だってねー、シンジ」
「うん、レイ」
僕とレイは、お互いに顔を見合わせて、笑顔でうなづきあう。だって、一緒に
いるのは、レイなんだもんねぇ。飽きるなんてあるわけないじゃない。
「いいわよ。アンタたちが、それでいいなら。でも、アタシの前では、ちょっ
とは、加減してよね。ホント、見てられないんだから」
「う、うん。ごめん、アスカ」
「そうね。ごめんなさい。アスカ」
「ちょ、ちょっと、そーやって、暗い顔すんのも、やめてよね。それなら、い
ちゃいちゃしててくれた方が、ずーっとましよ。ホント、アンタたちって、ど
ーしょーもないわね」
「ごめん。アスカ」
「だから、もう、いいって、いってんじゃない。アンタは、レイのことだけ、
考えてればいいのよ。幸せなんでしょ?それで」
「レ、レイのことだけって・・・・」
僕は、顔を赤くして、反論しようとする。
「いいこと!これは、アタシの命令よ。アンタ、逆らう気?」
「だ、だって・・・」
「うっさいわね。アンタ、レイのこと、考えるの、嫌なの?」
「そうなの?シンジ」
「そ、そんなことないよ。レイまで、なにいってんだよ」
「ありがとう、シンジ。ずっと、わたしのこと考えてくれるのね」
「う、うん。僕こそ・・・」
レイは、僕の腕にしがみついて、僕の顔をしたから、のぞき込んで、僕を見つ
める。僕は、真っ赤になりながら、レイに答える。アスカは、そんな僕達を優
しい笑顔で、見つめ続ける。
「さあ、さあ、それくらいで、いいでしょ?早く、食べないと、遅刻するわよ。
アタシは、アンタたちの保護者なんだからね。最近、アンタたち、遅刻しまく
ってるでしょ?ちゃんと、ミサトから、情報はもらってるのよ」
「そ、それは・・・はい、その通りです」
「うふふっ、いそがなくっちゃね、シンジ」
◇ ◇ ◇
「じゃ、いってきます。アスカ」
「いってきます。アスカ」
「じゃあね。ふたりもと、遅刻すんじゃないわよ」
「アスカこそね」
「わかってるわよ。アタシが遅刻なんかするわけないじゃない」
「・・・・・」
「なによ、その目は」
「いえいえ、なんでもありませんよ。お姉さんっ」
「ア、アンタばかぁ?変なこといってないで、さっさと行きなさいよね」
「ふふふ、じゃ、いってきます。アスカ」
「うふふっ、アスカも、遅刻しないようにね」
「わ、わかってるわよ、レイ」
「それじゃあ、いってきます。アスカ」
そんなやりとりを玄関でしたあと、僕達は、腕を組んで、歩き出す。エレベー
タをおりて、いつもの駅までの通学路を歩く。いつもと同じように、となりに
は、レイがいる。レイは、僕の顔をのぞき込むようにして、話かける。
「シンジ、今朝の台詞、もう一度、言ってくれない?」
「え?なんだっけ?」
「もう!すぐ、照れて、とぼけるんだから!」
「だって、レイだなんて、僕は、一言もいってないもん」
「やっぱり!わかってるくせに、とぼけてたんだ!」
「ははは、ごめんごめん・・・レ、レイ、痛いったら」
レイが、僕の腕をつねる。
「レイ、やっぱり、綺麗だね」
「うふふっ、ありがと。シンジ」
「え?梅の花がだよ。レイ、なに、勘違いしてんの?」
「もう!・・・・でも、ホント、綺麗・・・」
僕達は、梅の並木をくぐって、歩く。赤い花、白い花が小さく、ポチポチと開
いている。かわいらしい、控えめな花がついている。レイも、はじめて気づい
たように、梅の木を見上げる。僕は、レイに話かける。
「僕は、梅の花がとっても好きなんだ。綺麗だし。小さくて、かわいらしくて」
「・・・そうね」
「うん・・・・レイは、梅の花の精のようだね」
「・・・・うふふ・・・・ばか」
「ば、ばかってことはないだろ!」
「シンジ、キザなんだもん。さっきは、あんなに照れてたのに」
「そ、そんなこと・・・それに、その・・・ホントにそう思うから・・・」
「うふふっ、ありがと、シンジ」
レイは、僕の腕に両手で、元気良く、飛びつくようにしがみついた。僕は、顔
を真っ赤に染めて、照れてしまった。レイは、意地悪そうな顔をして、僕をの
ぞきこんで、つぶやく。わずかに、瞳の奥が悲しく揺れるのが分かる。
「でも、散ってしまうわね・・・花って」
「そ、そうだね」
「わたしも?」
「そ、そんなことないよ。花は確かに散るけど、梅の木は、生きてるから、だ
から、来年もまた、美しい花をつけるし・・・だから、梅の精は・・・」
レイの瞳から悲しみが薄らいでいく。そして、悪戯そうにレイは、続ける。
「うふふっ、でも、わたし、歳をとるわよ。来年は18歳、10年たったら、
27歳、50年たったら? すっかり、おばさんね。それでもいい?シンジは」
「な、なにいってんだよ。レイは、いつまでたっても、レイだから・・・」
「わたしがおばさんになっても、ホントにかわらない?」
「あ、あたりまえだよ!」
「ダーメ!カッコつけたって、シンジだって、おじさんになるのよ!」
「ぼ、僕は・・・そうだけど、でも、レイはレイだから・・・僕のレイだから・・・」
「うふふっ、ありがと、じゃ、いつまでも、このままのわたしでいるように、
頑張るからね、シンジ」
「うん・・・・でも、もうちょっと、成長もして欲しいな、その、いろいろと」
「うん、成長する。素敵な女にね・・・・いろいろと?」
「・・・・」
「もう!シンジのエッチ!」
「な、なにいってんだよ。僕は、なにも・・・・」
「知らない!わたし、先、行くから!」
「そ、そんな、待ってよ。一緒に行こうよ」
「うふふっ、じゃ、捕まえてみて!駅まで競走よっ!」
そういって、レイは、僕の腕を放して、駆け出していった。
◇ ◇ ◇
「もう、シンジ、ひどいんだら、わたしを置いていくなんて」
「ふふふっ、僕に勝とうなんて、百万年早いよ。レイ」
駅の改札で、待っている僕に、レイは、飛びつきながら、文句をいう。僕は、
笑いながら、威張って、それに答える・・・その、誰かさんの真似をしながら・・・
「もう!すぐ、威張るんだから。きっと、そのうち、勝ってやるんだからっ」
「ははは、永遠に無理だよ。きっと。僕は、男だからね。強くなくっちゃ。レ
イを守るんだから。ふふ・・・じゃ、行こっ、レイ」
レイは、僕を睨み付けながらも、僕の腕をとって、一緒に改札にむかう。
いつものように、向かい合って、電車に揺られる。登校と出勤で、すし詰めの
電車。レイはドア側の隅にたって、僕は、レイをガードするようにして、向か
い合って、そして、お互いの顔を見つめながら、電車に揺られる。
『やっぱり、守ってあげるんだよね。僕が・・・・』
◇ ◇ ◇
「よー、シンジ。今日は、えらい早いやないか」
「ああ、おはよ、トウジ。いつも、遅刻ばっかりしてられないからね」
「まあ、そらそーや。ええこっちゃな、早う来るのは。おはようさん、綾波」
「うん、おはよ。鈴原君・・・ヒカリも、おはよ」
「おはよう、レイ。今日も、仲いいわね」
「うふふっ、ヒカリだって・・・」
「そうだ、レイ。ちょっと、いい?」
「うん、なに?」
洞木さんは、レイを引っ張って、僕達に聞こえないように、こそこそとなにか
相談をしはじめた。
「なんやー、こそこそと、いやらしいやっちゃなぁ」
「トウジは、いーのよ。あっち行ってなさいよ」
「わ、わかったがな」
「うふふっ、ごめんね。鈴原君」
二人の内緒話に首をつっこんで、様子を探ろうとしたトウジがすごすごと引き
上げて来る。
「ははは、あいかわらず。洞木さんには、弱いなぁ、トウジは」
「しゃーないやないか。あいつ、えらい怖いんやで、シンジは知らんやろけど。
それに、弁当握られとるしな。とりあえず、昼までは、しゃーないわ」
トウジは、そんな風に答えるけど、弁当を食べ終わったあとだって、トウジた
ちが、あんな感じだということは、よく知ってる。やっぱり、トウジ達って、
いいよなぁ。うらやましいと思うよ。
「それより、ケンスケはまだなの?」
「ああ、そうやな。まだ、来てへんみたいやな」
「そうか、最近、ケンスケ、元気ないよね。なんだかさ」
「まあなぁ、わいらの中で、彼女おらへんのあいつだけになってもうたしなぁ。
それに、あいつにとって、つらい日が近付いてきたさかいな」
「え?つらい日って?」
「あほ。もうすぐ、2月14日やないか。ヒカリ達がなんの相談してるか。わから
へんのか?」
「あ、ああ、なるほどね・・・・でも、ケンスケもいい奴なんだけどなぁ・・・」
「そらそうや、わいらの親友やねんから、悪い奴なわけないやろ」
「ただ、やっぱり、女の子にもてるタイプじゃないのかなぁ?」
「そらー、わいに比べれば、そうやろけどなぁ」
「ぷぷぷっ、トウジは、自信過剰だよ」
「あほ、わいの場合は、実力がともなっとるさかい、なにゆってもええんや」
そうかもね。さすが、トウジだよ。洞木さんが好きになるのがよく分かるよ。
僕も、このくらい自信が持てればいいんだけどな、自分に。
「よー、トウジ、シンジ、なに楽しそうに、話してんだ?」
「「ケ、ケンスケ」」
突然、背後からケンスケが現れ、僕達は慌てて答える。ケンスケは、不審そう
に僕達をみて、追求する。
「どーせ、また、俺の悪口いってたんだろ」
「そ、そんなことないよ」
「わかってるって、俺はどーせ、もてないよなぁ」
「ケ、ケンスケ。おまえ、なに、あほなこといっとるんや。わいらは別に・・・」
「お前らの嘘は、すぐ分かるんだよ」
「ごめん、ケンスケ」
「いいよ。心配してくれてたんだろ。俺のこと。でも、俺は大丈夫さ」
「そうや、ケンスケは、わいらと違うて、しっかりしとるさかいな」
「さっ、授業始まるぜ」
「そ、そうだね」
「そうやな。準備せんと」
僕達は、授業の準備のために、席につく。この間、席替えをしたばかりの新し
い席だ。偶然にも、僕の隣は、また、レイだったし、僕も前の席は、ケンスケ
だった。しかも、今度は、僕の後ろがトウジで、レイの後ろが洞木さんという
配置になった。・・・・本当に、偶然だったのだろうか?もしかすると、ミサ
トさんが・・・・
レイも、僕の隣の席について、教科書を出して、授業の準備をしている。とき
どき、後ろから、洞木さんに突っつかれて、楽しそうに、それに答える・・・・
楽しみにまってるからね、2月14日を・・・・手作りなのかな?
◇ ◇ ◇
帰り道。僕達は、また、梅の木の下を歩く。レイは、僕に寄り添って、歩く。
僕は、梅の花を眺めながら、レイに話かける。
「綺麗だねぇ、やっぱり」
「うふふっ、梅の花が、でしょ?」
「うん・・・でも、梅の精は、もっと綺麗だけどね」
「・・・・ばか」
「桜と違って、あんまり派手じゃないのが、いいなぁと思うんだ」
「そう・・・・わたし、桜って見たことないわ」
「そうだったね。でも、もうすぐ、桜の季節だよ。お花見しようね。咲いたら」
「うん」
「桜も綺麗だよ。そうだね。桜もホントは好きだな」
「うふふっ、わけわかんないわね、シンジ」
「ははは、そうだね。結局、僕って、なんでも好きなんだよ。綺麗なものなら」
「じゃ、一番好きなのは、なに?」
レイは、悪戯っ子のような瞳で、僕をのぞきこんで、そんなことを聞く。ホン
トに、自信に満ちた瞳で、そんなことをいうんだから、やっぱり、ちょっと、
意地悪したくなっちゃうよね。
「さぁ、なんだろうね?レイは、なんだと思う?」
「ダーメ、ちゃんと、シンジの口からいうのっ!」
レイは、あいかわらず、僕の目を見つめて、可愛らしい声で、答える。僕は、
やっぱり、この瞳に弱いのかもしれない。そんな瞳で見つめられて、僕は、真
っ赤に、顔を染めて、つぶやく。
「レイ」
「え?なに?」
「違うよ。呼んだんじゃなくて・・・」
「うふふっ。ありがと、シンジ」
「うん」
「守ってね」
「うん」
「50年後もね」
「うん」
僕は、誓うよ。レイ、50年後の君を今とかわらず愛する。そして、守りつづけ
ることを。だから・・・・
「楽しみにまってるね」
「え?なにを?」
「さぁー、なんでしょう?・・・ところで、洞木さんと何、内緒話してたの?」
「それは、来週のお楽しみっ」
「ふふふ」
「あー、シンジ、わかってるんだー!」
「そりゃあね、レイの考えそうなことぐらいはね」
「もう!じゃあ、やっぱり、やーめたっ!」
「そ、そんなぁ、僕、はじめてなんだから、そういうのもらうの」
「ホント?」
「う、うん。実は・・・・はじめて」
「うふふっ、じゃ、やっぱり、あげる。モテナイ君に愛の手を!ネ」
「もう!ひどいよ。レイ。そんないいかたないじゃないか」
「うふふっ、よかった、でも」
「なにが?」
「ひ・み・つ・!・・・うふふっ」
つづく
あとがき
どうも、筆者です。
22話「白梅」をお届けしました。
いやー、こんなに時間がかかったのは、はじめてです。
これまでは、大体、2晩あれば、1作は書けてたのに・・・・
今回は、1週間もかかってしまった。
ちょっとづつ書き足していくと、やっぱり、話がばらばらになっちゃう。
そういうわけで、なんかまとまりのない話だなぁ。なんて、自分でも思います。
最近、シリアス路線にはまっちゃってて、
ダメだー!らぶらぶが書きたいのに!
と思ってたんですけど、なかなか書けなくて、
今回の話も、そういう影響が少し入ってます
で、森高は、もちろん、好きなんです。
そして、101回目のプロポーズもちゃんと見てました。
それから、ついこの間まで、「レイ=雪の精」だったのに、
やっぱり、季節の移り変わりか、今回は、梅の精になっちゃった・・・・
そうだ。それから、もう一つ。
トワイニングの「イングリッシュブレックファスト」ってなくなっちゃったの?
「セイロンブレックファスト」ってのに変わってしまったんだろうか?
昔、良く飲んだ、お気に入りの紅茶だったのに・・・・
でも、まあ、舞台がひとむかし前ということで、そのままいきます。
1980年代かな?
さて、お話の方は、朝起きてから、寝るまでの、普通の日ってのを書こうとしました。
筆者が風邪をひいてしまったので、寝るまでというわけには、いきませんでした。
とにかく、平凡な一日ってのを書こうと思ったんですが、
時期が時期ですし、来週の予告なんかが、少し、入ってしまいました。
さて、来週、書けるんだろうか?
でも、来週書けないと、まずいよねぇ。期日指定ものだしねぇ。
というわけで、来週も頑張って、書きます・・・たぶん。
内容は・・・・みなさん、おわかりのとおり・・・
それでは、
もし、あなたがこの話を気に入ってくれて、
そして、もしかして、つづきを読んで下さるとして、
また、次回、お会いしましょう。
つづきを読む/
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